なぜ指原プロデュースアイドルは成功しているのか?
動画では口頭で捕捉しながら解説してますのでそちらもぜひ!
今回は≒JOYも誕生したことですし現在の指原プロデュースアイドルの成功の理由というテーマで進めていきたいと思います。
2017年に誕生した=LOVEを皮切りに≠MEそして≒JOYと3グループのアイドルをプロデュースしている指原莉乃御大。
なぜ指原プロデュースが成功しているのか?そこを2007年からのAKBヲタであり、指原デビュー時からの古参である私が解説していきたいと思います。
まず、アイドル市場が大きく変化している現状があります。
AKBがスカートひらりで「パンツ見せ集団」などと揶揄された話は過去の下積み時代を美化する形で取り上げられたりしていますが、基本的にAKBは「接触商法」でのし上がってきました。
専用劇場を持ち、「会いに行けるアイドル」というコンセプトで始まったAKBは国民的アイドルという立場までブレイクします。
前田敦子や大島優子などの選抜メンバー、センター経験者の人気を筆頭にグループは栄華を極めます。
しかし、そんな元祖神7が相次いで卒業。その後を埋める人材、スター的存在を産めずに今に至り、コロナの影響もあり、握手会等の開催も打撃を受け、近年では高額チケットの舞台を開催し、お見送りや撮影タイムなどのブーストでヲタから搾取するなどで金策に走る様子は、私もたびたび現場レポなどで触れています。
では当時AKBに熱狂していた人たちを突き動かしたのはなんだったのか?それは親近感とストーリー性にあると考えます。
選抜総選挙で泣き崩れるメンバー、コンサートや公演で見せるキラキラした姿、それをドキュメンタリー映像にして裏側を見せ、実はあんな苦労が…という裏側まで見せてよりそのメンバーに傾倒させていき、実際に本人とも握手会などでお話しできる機会もある。そうやってヲタをメンバーに心酔させてコアファンを増やしつつ、ミーハー層も拡大させつつで人気を勝ち得ていました。モバメやSHOWROOMなどもそうでしょう。
秋元康はAKBに関してクラスで5番目くらいに可愛い子を選んだとよく話していますが。乃木坂などの学年1番の寄せ集めではなくクラスで5番目というのが「手の届きそう」という親近感を助長し、そのメンバーのストーリー性で自分も彼女のドキュメンタリーの一部に関与しているという錯覚で熱狂させてきました。
私のような「ガチ恋勢」もある意味似たようなもので、熱中させ、疑似恋愛にどっぷり漬かっていくにはこと欠かないシステムでした。
現在のAKBは「最高難度のダンス」を売りにし、最新曲のセンターは韓国アイドルユニットIZONE帰りの本田仁美。
紫髪のスタイル抜群な韓流アイドルがセンターのダンスばきばきの曲には果たして「親近感」と「ストーリー性」が生まれるでしょうか?
答えは否です。
韓流アイドルというのはその非の打ちどころのない完成形を披露することでファンを魅了し、そのパフォーマンスのクオリティを重視します。
AKBとは真逆です。素人に近い女の子が頑張って大きなステージを目指す様子とは大きく相反します。
このAKBが間違った方向転換をしたことでそこの受け皿ともなりえるグループに成長してきたのが=LOVEなどの指原プロデュース勢です。
=LOVEをはじめとして指原プロデュース勢は、とは言いつつも単純にAKBの劣化コピーというわけではありません。
ファン層はおじさんばかりだったAKBと比較して大幅に女性ファンが多く、年齢層も若い。
むしろ坂道にファン層自体は近い部分がありながら少数のオジサンファンも抱えている。ここが坂道とAKBの合いの子じゃないですけど、いい線を突いています。
世代や性別を問わずやはりストーリー性や親近感はファンの心をくすぐります。
もはやグループ1番人気と言っていい野口衣織は高いパフォーマンス力がある一方、ファン対応でもちゃんと熱心なファンの期待に応えている様子、応えようとしている様子はまさに指原プロデュースの申し子と言っても良いかもしれません。
AKBがレッドオーシャンである「韓流路線」に舵を切ったことで、J-POP的なアイドル路線はある意味ブルーオーシャンでもあります。
巨大勢力の坂道勢を除けばおそらく2番手3番手には付けているでしょう。
接触重視系のヲタはこぞって地下アイドルに流れたのでその層はもはや拾う必要は無く、メジャー内での争いになるわけですがいい位置につけていると言っていいでしょう。
ストーリー性に関して一つ触れましょう。
≒JOYの福山 萌叶ちゃんは難聴であることを告白し反響を寄せました。
こんばんは!
— 福山 萌叶 (@fukuyama_moeka) June 3, 2022
皆様にお伝えしたいことがあります。
御一読して頂けたらとても嬉しいです。
よろしくお願い致します。#ニアジョイ pic.twitter.com/TurjJOMrRm
RT
— 指原 莉乃 (@345__chan) June 3, 2022
どんな人でも夢を見ることはできるし、挑戦もできるし、誰かの希望になれる、そんな世の中になったらいいのになと思っています。
前例はきっと多くないので大変なこともたくさんあると思うけどみんなで頑張りましょう。色んな人が夢を語れますように。萌叶がたくさんの人の希望になりますように!
誰かの希望になるともちろん思っているけど、誰かの希望になるから合格にさせたわけではなくて、ノイミーのオーディションも受けてくれていて、その時からの成長に感動して一緒に頑張りたいなと思いました🙆♀️
— 指原 莉乃 (@345__chan) June 3, 2022
これもストーリー性を持ったメンバーとしてファンをよりひきつけるかもしれませんし、彼女以外にもそれぞれのメンバーがパーソナルな課題がある一方で魅力的な面があるというのは大きな特徴かもしれません。
本質的にはすべてのメンバーがそのようなストーリー性があるはずですが、見せ方もうまいんでしょうね。
そこがプロデューサーとしても上手だなと。
歌詞もぐんぐんうまくなってきて、衣装はAKB時代のコネでしのぶさんとズブズブ。楽曲はソニークオリティで間違いなく、レッスン環境も整備されている。
加えて、アイドルの旬というのは2-4年目だというのが私の持論ですが、数年おきに姉妹グループが発生しているためその「旬」も逃さない。
新しいもの好きのニーズにも応えられる。
そしてカメコ制度。これはブログでも動画でも触れてますが、撮影エリア設置に私も関与したと言っていいくらいですが、それを今でも継続させているのは莉乃cすごいなと思うところです。
これはAKB48のチーム8が撮影可能を売りにしていたことを見て莉乃cが取り入れたものですが、やはり自分が好きなメンバーを自分で撮れるというのはまたハマるきっかけになり、ファンを離さない一つのトリガーとなりえます。
こういう数多の要素をちりばめてファンを拡大しつつあります。
しかしながら1点課題を上げるとすると、コア層の増加でしょう。
直近の全国ツアーでも地元組1-3割、遠征組7-9割という印象。
遠征できるコア層を増やすでも、地方ファンを増やすでもどっちでもいいですが、おそらく全通したり複数現場に通う層がまだまだ全盛期AKBや現在の乃木坂と比べたら少ないでしょう。
どういう取り組みでここのブーストをかけるのか?これから莉乃cが打つ手の見どころでもあります。
それとも現状のコア層をグループ増加でじわじわ増やしていくという形で引き留めながら新規を微増でやっていくのか?そのあたりの戦略もとにかく見どころです。