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指原莉乃古参。1999年からのアルビサポ。

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ポジショナルプレーとは?初心者にわかるように解説【5レーン/ハーフスペース/バルセロナ/グアルディオラ/サッカー】

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■ポジショナルプレーとは?

グアルディオラ監督

「ピッチ上のどこにボールがあるかを踏まえて、選手たちが正しいポジショニングをしていこうとする考え方。これを実践してシステムを機能させるためには、ディシプリン(規律)と思考能力の速さが必要になる」

 

 

ファン・マヌエル・リージョ監督

「ポジショナルプレーとは攻守一体となったプレーの中でボールを自分たちの意図する場所に運び、それを有利に進めるという考え方を指す」

 

 

Youtubeでは解説動画をアップしています。初心者でもわかるように丁寧に解説していますのでぜひ。

 

※その他サッカーネタを毎日投稿中です。

 

■どういうサッカーをするか?という戦術のベースになる概念のこと

サッカーとは勝敗を決めるスポーツの一つです。

点を取られない限り負けないが、点を取らないと勝てないものです。

そして、サッカーというものは野球やバスケなどと違いその1点を取るのが非常に難しいスポーツでもあります。

相手よりも得点し、失点を防ぎながら勝利を得るためにはいろいろな戦い方、つまり戦術を用意して試合に臨みます。プロリーグでは当然に。

 

その戦術を組み立てる上での概念、コンセプト、ビジョンの大元となる考え方がポジショナルプレーと呼ばれるものと解釈しています。

 

すごい単純に言うと、相手よりもいい位置取ってたくさんチャンス生んで点取ろう、ちゃんと守ろう!ということを落とし込みやすくしているだけのものなんですけどね。

 

■三つの優位性

・数的優位性(量的優位性)

・位置的優位性

・質的優位性

この3つの優位性がポジショナルプレーにおいてポイントとなるとされています。

ポジショナルプレーの概念をもとにプレーをするとこの3つの優位性が得られるという理屈です

 

◇数的優位性(量的優位性)

これは2対1、3対2など人数での数的優位を示します。

例えば相手FW2人のプレスに対してCB2人にGK1人でボールを回せば1人常に余るのでパスコースがあり、この場面ではディフェンス側に優位があるということです。

ただ、これがなぜポジション取りと関係するかというと、きちんとパスコースとして機能する位置取りをしなければならないという点です。FWで守備陣3人のパスコースが消せてしまう、もしくはアプローチがしやすい位置取りをしてしまっては優位性がなくなります。

相手よりも優位に位置取りができるポジショニングにいてはじめてポジショナルプレーという概念に沿った選手の動きとなります。

 

 

◇位置的優位性

例えば相手の嫌がる位置にポジション取りをするということです。

相手ディフェンスの間や背後に位置取りするFWがいたらディフェンスは誰がマークするか?ケアするか?戸惑い判断が遅れます。

相手ディフェンスの判断が遅れたら攻撃のチャンスが生まれやすくなります。チャンスが生まれるということは相手より優位な状況にあるということです。

そのような位置取りで相手より優位を保てることもポジショナルプレーの概念にマッチします。

 

 

◇質的優位性

1対1で相手を上回れる選手の質と言う意味での優位性のことです。

例えば足の速さに難があるサイドバックの選手が相手チームにいて、自チームのサイドアタッカーはスピードが武器で突破力のある選手がいたとしましょう。その場合1対1の局面で自チームの選手が相手選手を抜き去る可能性が高いわけです。スピードという質で優位に立っているからです。

そのような状況にあえて持って行く位置取りができる、周囲の選手もそういう状況に持って行けるポジション取りをする。これがポジショナルプレーという概念とマッチするわけです。

 

11人対11人のスポーツなので、基本的にはどこかのスペースが空けばどこかのスペースが埋まり、いかにフリーで自由にプレーができるか、相手に寄せられてプレーするよりもフリーでプレーした方がミスが減る⇒チャンスが生まれる⇒ゴールできる。

そういうための考え方、概念のようなものです。

 

■攻撃時

◇トライアングルを作る

数的優位、位置的優位を作るうえで三角形を意識した位置取りをすることはポジショナルプレーの概念を体現する上でわかりやすい手法である。

 

◇5ラインという考え方

ピッチを縦に5本のラインに分ける考え方。

真ん中をセンタースペース、両脇をサイドスペース、その中間をハーフスペースと呼びます。

5ラインはトライアングルの形成も含めた位置取りの考えを整理するのに役立ちます。

1列前の選手と同じレーンにいてはいけない、2列前の選手と同じレーンにいなければならないなどの決まり事さえ守れば自然とトライアングルができ、ポジショナルプレーが体現できます。

 

◇ハーフスペースを狙う

基本的に守備時にどのチームも中央の守りを固めます。

なぜなら真ん中を突破されるのが一番ゴールに近い位置でのプレーを許すことになり、失点の可能性が上がってしまうためです。

そのため、ポジショナルプレーの概念を持ったチームは積極的にハーフスペースへの侵入を試みます。

なぜなら中央の守備を固めている相手に対して中央よりも手薄で、かつサイドよりもゴールに遠くない位置であり、位置的優位性で説明したようにディフェンスの背後など相手の嫌がるポジションを取ることで中央を固めていた守備陣を崩し、中央を空けることや、ハーフスペースからゴールへ向かう動きなどでチャンスを生み出すことができます。

 

 

Jリーグのチームで言えば攻撃的ポジショナルプレーの代表格はポステコグルー監督時代の横浜Fマリノスが例。

 

 

■守備時

◇ボールに対して適切なポジションを取れているか?

ポジショナルプレーの原則として、何を優先して守備のポジションが決まるか。

優先順位の1番は「ボールの位置」、2番は「味方の位置」、3番が「相手の位置」である。

つまり、相手が自分の前に何人いても、ボールの位置によって正しいポジションをとれていれば問題ないし、逆に相手の立ち位置によって自分がいるべきポジションから動いてしまえば問題になる。また、それぞれのポジションの責任を明確にし、自分の前を通過する相手ボールはその選手がカットするという責任の所在をはっきりしなければならない。

 

これは東京Vやセレッソ大阪を指揮したロティーナ監督の考え方である。

ポステコグルー監督がポジショナルプレーの攻撃型だとすれば守備型はロティーナ監督がJで指揮した中では例として挙げやすい。

 

 

我らがアルビレックス新潟を2020年から2年間指揮し、ポジショナルプレーを植え付けたアルベルト監督はポゼッションサッカーをベースに攻守のスタイルを構築した。

適切な位置を取りながらボールを保持し続け、攻撃へのベクトルを強めつつ、ボールを失ったら即時奪回できる位置取りも意識を植え付けた。

相手がDFラインからつなぐ際は外の選択肢を消して寄せ、中央で奪う。自陣に侵入された場合はコンパクトな陣形を保ち、DFラインは高くしたままゴール前には運ばせないなど守備の考えも攻撃の考えも監督によりけりだがポステコグルー監督もロティーナ監督もアルベルト監督もポジショナルプレーという概念のもと各々の戦術を組み立てているのは同じである。

 

 

アルベルト監督談

「監督の仕事というのは、攻撃に関しては自陣から3分の2のところまで運ぶプロセスを作ることで、ゴール前の3分の1は選手の才能やイマジネーションを発揮するところです」

 

「プレイステーションのリモコンを使うように選手を動かすことを監督の仕事だと思っている人もいるのですが、そうではありません。そういう監督には、選手を成長させることはできません。私の監督としての役割は、選択肢を提供し、アイディアを提供し、それとともに有意義に選手に主導権を握ってプレーしてもらうことです」

 

最初に紹介したグアルディオラ監督のコメントにも通じる。

ポジショナルプレーとは「ピッチ上のどこにボールがあるかを踏まえて、選手たちが正しいポジショニングをしていこうとする考え方。これを実践してシステムを機能させるためには、ディシプリン(規律)と思考能力の速さが必要になる」

 

 

これを実践してシステムを機能させるためには、ディシプリン(規律)と思考能力の速さが必要になる

 

与えた戦術を実践するためにはチームとしての規律、決まり事を明確に用意し、数多訪れる場面に応じた判断能力、思考能力が選手になければなしえないということだ。

 

 

 

さらに最新のアルベル監督インタビューから

Q、新潟時代の試合も拝見していましたが、改めて、FC東京でどのようなサッカーをめざすつもりでしょうか?
A、(試合を見てくれていて)アリガトウ。私がかつて仕事をしたバルサは、ポジショナルプレーを重視したサッカーで、攻撃でも守備でも、ボールとともにどうするかを求め続けています。バルサが表現してきたスタイルは、日本人の長所や特徴とマッチしていると思います。日本人には賢い選手が多い。なぜそのプレーが求められるのか、なぜその現象が起こるのか、しっかりと理解してプレーする選手が多い印象です。世界の強豪国と比べると、フィジカルでは劣っていますが、一方で、テクニックのレベルはとても高い。さらにスピードもある。献身的な性格も持ち合わせているので、プレスを掛けてボールを奪うことも得意です。

Q、まさしくバルサのスタイルに求められるものばかりですね。
A、私は常々思っています、なぜ日本人はバルサのようなプレーを追求しないのか、と。バルサのスタイルが日本人に合っているということは、新潟で証明できたと思います。ほとんどの選手がそれまで経験したことがなかったにもかかわらず、2年目になると、かなり表現できるようになりました。さらに重要なのは、そうしたプレースタイルをファン・サポーターが気に入ってくれたことです。多くの観客がスタジアムに足を運んでくれたのです。新潟で表現したサッカーを、日本の首都である東京でも表現できたら、こんなに素晴らしいことはありません。

Q、新潟時代のサッカーは、攻撃と守備が同時にデザインされているように見えました。さらに守備でブロックを組む際と、攻撃でビルドアップするときでは、形が大きく変わるのも特徴的でした。
A、攻撃においても守備においても、全員がひとつのブロックとしてプレーしなければなりません。私の国ではそれを『全員で一緒に旅をしろ』と表現します。ポゼッション(ボールの保持)も大切ですが、それ以上に重視していたのは、ポジション(選手の立ち位置)です。ポジションとポゼッション、このふたつによって、より良い攻撃が実現できます。また、サッカーにおいて、守備の仕方は大きく分けてふたつあります。スペースを守るやり方と、ボールを保持することで守るやり方です。ヨハン・クライフが言っていたとおり、我々がボールを保持している限り、相手は攻撃ができません。

Q、つまりボールを持つことが、イコールいい守備ということですね。
A、そうです。一人ひとりがいいポジション取りをすることで、より良いポゼッションができれば、より多くのチャンスをつくることができます。攻撃において良いポジション取りができていれば、ボールを奪われたときに、良い形でボールを奪いにいける。それが私の求めるポジション取りです。そして守備では、チームのために汗をかいて走らなければなりません。それができない選手には、プレーさせません。もし、自分は走る必要性がないくらい素晴らしい選手だと思っている選手がいるなら、私はその選手にグアルディオラの電話番号を渡そうと思います(笑)。

 

深く考えるととことん深いですが、単純に考えることもできる不思議なものです。

 

20年前にジュビロ磐田の黄金期に話題になったN-BOXというシステムもいわばポジショナルプレーとゲーゲンプレスの融合みたいなものですから、急に出てきたものではなくて、戦い方としてはあったんだけど概念としてキーワードとともにでてきたのがここ数年という話。

※ゲーゲンプレスとは…相手にボールを奪われた瞬間にプレスをかけボールを奪い攻撃に転じる戦術のことです。

 

 

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