J2残留 崖っぷちランキング 残り4試合でどうなるか?
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■現状
現状J2残留争いの渦中にあるチームは9チームと多く、13位のブラウブリッツ秋田までが来季のJ2残留を確定させている。
14位の山口以下はまだ残留を確定させていないが15位栃木も含めてこの2チームは少々安全圏に来ている。
降格圏の19位SC相模原は勝ち点34、残留圏の18位ツエーゲン金沢の勝ち点は37。その差3。1試合で入れ替わる勝ち点差である。しかしながら残留争いにおいてその1勝が遠いのも事実である。
残り4試合となると逆転可能な勝ち点差4と仮定し、愛媛から群馬までが現実的な争いと見る向きもあるが、現在J3においてJ2ライセンスを所持していないテゲパジャーロ宮崎が2位につけており、このままだとJ3からの昇格が1チーム、それと連動しJ2からの降格も1チーム減り19位まで残留となると松本や北九州も可能性が出てくるため最下位松本から群馬まで今回は取り上げたい。
■松本山雅FC
現状最も厳しいのは22位(最下位)の松本山雅FCである。勝ち点32ということ以上に得失点差で-35というのは19位相模原以上のチームとの差が16以上離れている。
勝ち点差は金沢と5差なので1勝以上はマスト、現実的には2勝以上しなければかなり苦しいが、残り4試合の相手は甲府、相模原、山口、長崎とJ1昇格の可能性を残すチームと残留争いのチームが控えており、大量得点ができるか以前に容易に勝てない相手が続く。
直近の新潟戦ではドロー。守備の強度は今まで以上に上がったが複数得点とならなかった点と、セルジーニョ頼みの感は否めない。
もしセルジーニョに再び負傷離脱があった場合はかなり窮地である。
■ギラヴァンツ北九州
21位北九州もなかなか厳しい。特に大宮と相模原という残留のライバル相手に連敗したのが尾を引いている。
水戸との引き分けを挟み、甲府に負けて勝ち点では松本山雅と同様32である。
名将、小林監督をもってしても躍進した昨季の主力がごっそり刈られた後遺症は重く、残留争いに苦しんでいる。
残り4試合の相手は山口、千葉、栃木、山形。山口との直接対決がいきなり正念場である。残留圏金沢との勝ち点差は5なので、ここで勝てれば風向きは大きく変わる。
千葉以降の対戦相手は残留も昇格も関係ない相手なので、ここで勝ち点を伸ばせばまだまだ残留の可能性はある。攻守の強度と精度をどこまで引き上げられるか。
■愛媛FC
20位愛媛FCも状況は芳しくない。和泉監督が退任し實好礼忠監督にバトンタッチして以降、チームのスタイルが変化したが降格圏内に沈んでしまっている。
残り試合の相手は新潟相模原水戸山口。相模原と山口という直接対決を残しているが、新潟も水戸も愛媛にとってはやりづらい相手となるだろう。
■SC相模原
19位SC相模原はJ2残留の可能性が高いと見ている。三浦文丈監督から早々に高木琢也監督にシフトしたことに加えて夏場に大量補強を敢行。
特に清水からレンタル加入をしたMF成岡輝瑠の活躍は目覚ましい。
まだ18歳ながら相模原の中盤を完全に支配。実力者でありベテランの藤本淳吾もまだまだ健在で成岡=藤本のラインでチャンスメイクができ、一時期の低迷からは脱し、もう一歩で降格圏から脱出できるところまで来ている。
夏の補強により高木イズムの浸透も加速できた点も大きくクラブの熱意も伝わってくる。
相模原はJ2ライセンスを5年以内のスタジアム建設計画を元に特例で取得しており、J3降格は避けたい要素がそこにもある。
安定した活躍を見せていたGK竹重が負傷離脱したのは痛いが可能性はまだまだ大きい。
残り試合の相手は岡山愛媛松本東京。
特に愛媛との19位20位の直接対決は残留に向けて勝ったチームが残留に近づき、負けたチームが降格に近づく、引き分ければ共倒れもありえる非常に重要な試合となっている。
加えて直後の松本戦も重要度は大きい。 目前の岡山は終盤にかけて無敗記録を伸ばしており容易な相手ではないが、ここでもし勝利をすれば俄然勢いが上向くだろう。
■ツエーゲン金沢
18位ツエーゲン金沢は新潟戦での勝利から着実に勝ち点を積み上げている。新潟戦までは長らく未勝利と暗いトンネルにいたが、柳下監督は新潟でも奇跡の残留を経験しており残留争い中の選手マネージメントは他のクラブの監督と比較してずば抜けているのは心強い。
チャンスは作れているが最後の精度が課題なのはもはやしょうがないとして、GK後藤がチームを助けるセーブを連発しているところで力尽きずにここまで来れている。控えのGKに白井がいることも大きい。
残りの対戦相手は東京栃木山形京都。栃木との直接対決、昇格争いの京都など難しい相手がいるが、目先の東京V戦での勝利で大きく立ち位置が変わるだろう。目の前の勝利に集中したい。
■大宮アルディージャ
17位大宮アルディージャも金沢と同じ勝ち37。土壇場で勝ち越された京都戦。残留ライバルの山口に競り負けるなどシーズン終盤に来て再びの失速となっている。
岩瀬監督が退任し霜田監督就任後、夏の補強でGK南FW河田の加入もあり降格圏から息を吹き返したものの、メンタル的な課題も監督コメントから受け取れるようにまだまだ不安定さは拭えない。
今後の試合は山形水戸町田群馬と続く。注目は群馬との直接対決だが、それまでに残留を確定させたいところだろう。
しかし山形も水戸も町田も強度があり、容易な相手ではない。戦力的にはこんな位置にいるチームでは無いはずだが、何が起きるかわからないのが残留争いでもある。霜田監督のチームマネジメントの手腕が問われる。
■ザスパクサツ群馬
16位ザスパクサツ群馬は金沢と大宮よりも勝ち点が1多い38。相模原、愛媛とは4差あるのは大宮以下と比べるとアドバンテージではある。
相模原、京都と引き分け、松本に勝利など粘り強く勝ち点を積み上げているが大きくは伸ばせていない。
残り試合の相手は町田新潟磐田大宮。なかなか厳しい。町田新潟もクオリティの高いチームだがその後に今季J2で無類の強さを誇る磐田が待っている。
最終節は残留のライバル大宮とどの相手も厳しい戦いになるだろう。夏に奥野監督からバトンを受けた久藤監督だが、福岡での監督時代もなかなかJ2で苦しい戦いをした経験がある。FW大前などベテランの実力ある選手もいる。いかにチームを引っ張れるか総力戦となるだろう。
■まとめ
現状では金沢大宮群馬が相模原に逆転される可能性はそこそこあるように感じる。加えてJ3で宮崎が2位以上に入った場合は19位まで残留となるため愛媛のみならず松本や北九州にも残留の目が出てくる。まだ4試合残っているので1試合消化していくごとに状況は変わってくる。引き続きこのチャンネルでも注視していく。チャンネル登録してお待ちいただけると喜びます。